中年のチャーリーはパートナーのアランと死別したショックで引き籠もり、過食になって極度の肥満になっていた。パソコンのカメラをオフにして、エッセイのリモート講師をして糊口をしていた
肥満のせいで、心不全のリスクを抱えていて、アランの妹で友人でもある看護師のリズに時折、面倒を見てもらっていた
8年前にアランと暮らすため妻子を捨てたチャーリーだったが、娘のエリーと仲直りしようと、彼女の高校の課題のエッセイを手伝い、自分の口座にある120万ドルを全てを譲ると言う
捨てたと思われていても、彼のただ一つの願いは、一人娘の幸せな人生
リモート講義の最後にカメラを点けて自分の巨軀を生徒に晒し、正直に書けと伝え。パソコンを叩き壊す
息も切れ切れに関わった人たちに、本音を吐露し謝罪するチャーリー
彼はようやく、人生を肯定し、天に召されたのであろう
ルッキズムとか宗教観とか同性愛とか家族愛とか古く新しい話題がてんこ盛りなんだが、『白鯨』も宗教めいた引用はあるし、チャーリーの白い巨軀をモビーディックになぞらえたのだろうか?
主演のブレンダン・フレイザーは、撮影時に4時間かけて45kgの肉襦袢を着て撮影したらしい。その甲斐あってか、アカデミー主演男優賞とメイク賞を受賞している