秘密結社鷹の爪の垢団

TOHOシネマズをホームグラウンドに映画を年に100本以上観まくります。

家族の問題『87分の1の人生』☆☆+ 2024年第166作目


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婚約者の姉夫婦を車で送っていて、ショベルカーと衝突事故を起こし、自分だけ生き延びてしまったアリソン。1年後に身体は回復してきたが、トラウマから麻薬性鎮痛剤の薬物依存になっていた

アリソンの義理の父になるはずだったダニエルは、残された高校生の孫娘ライアンに手を焼いて、やめていたはずの酒に手を伸ばしアルコール依存症に

そんな二人が、依存症自助グループで再会する。一度は切れた縁の糸が縒り戻るのだが…

モーガン・フリーマンさん、かなり、ご高齢なのに、かくしゃくとした爺さんっぷり

自助グループも、カウンセリングも、教会の懺悔も、個人的な対話も、本音を打ち明けることによるカタルシスなのだろう

家族の絆のヒューマンドラマのような?トラウマか依存症の話のような?服喪というより回復の話だな

邦題の「87分の1」とは、ダニエルの趣味でもある鉄道模型のHOゲージのスケールであり、ジオラマ模型の中は理想の世界だが、実際の人生は、そうは行かないという意味なのだろう。原題の"A GOOD PERSON"ってのも意味深ではあるが

ネオンに願いを『燈火は消えず』☆☆+ 2024年第165作目


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ネオン職人だった夫を亡くした妻。フラッシュバックする夫との想い出。ある夜、夫の工房を訪ねると夫の弟子を名乗る若者がいた

法律によりネオン管が規制されたり、職人の減少によりLEDネオンばかりになりつつある香港

妻と若者は、夫が最期に作ろうとしていたネオンについて調べ始める。そして、最後のネオンプロジェクトとして工房の資金のクラファンを始める

想い出もネオンも消えてゆくのか?工房を続けて行くことは現実的には不可能だが、最期の作品づくりに臨む

鹿の字のネオンを巡る、いくつかのエピソードが繋がるところや、過去のカットバックに混ざって、現在の妻や娘の前に夫の幻が出てくるシーンはグッと来た

おばちゃんの我儘が叶っただけやんという向きもあるかもしれんが、綺麗なネオンと共に語られる壮麗なお通夜、或いは壮大な葬式の話なのだろう

2022年に初めて公開された時は『消えゆく燈火』というタイトルだったたらしい


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アルプスを越えて『イヌとイタリア人、お断り』☆☆ 2024年第164作目


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監督が祖母から聞き語りしてもらう形で、祖父の生きた時代を、ミニチュアを作る自分の手を重ねながら、ストップモーションアニメで語る

タイトルは、まだフランスで、イタリア系移民を蔑視して、実際に店先に出された貼り紙らしい

祖父と祖母の尽力のお陰で、今がある。子沢山だったが亡くなった兄弟姉妹も…半ばドキュメンタリーなドラマである。アニメーションだからユーモラスだが、きっと、現実は、もっと厳しかったのだろう

喪に服す旅『ラストオーダー 最後の注文』☆+ 2024年第163作目


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パブに老人が3人。旧友の精肉店のジャックが亡くなり、“遺灰は海に撒いてくれ”という彼の遺言をかなえるため、3人とジャックの息子の運転する車で、海辺の町を目指すドライブの中の回顧録

私には旧友も恋人も家族も、戦争経験もないし、年齢的には、たぶん死期ではないし、ストーリーが入ってこなかった

ラストオーダーっていうから、最後の晩餐かと思ったら、ほぼ明るい昼間のドライブお通夜。でもラスト近くの雨のシーンは偶然なのか?天気待ちでの撮影だったのか?

満月の夜、自由への旅立ち『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』☆☆ 2024年第162作目


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幼い頃から精神病院に強制収容されていた少女モナ・リーが、念動力か催眠術のような力を身に着け脱獄し、満月の夜のニューオリンズを徘徊する

知り合ったストリッパーのボニーに気に入られ、力を使って人から金を巻き上げる

初めに接触し、力で銃で負傷させられた警官ハロルドが彼女を追う

ボニーの息子のチャーリーとの逃避行で空港に向かう

昇って少しの月は大きく紅い

サイケデリックでエキセントリックなのにヒューマニズムで、きっちりB級テイストな作品

精神病院ネタだから、ザック・スナイダー監督が再編集版を作り直したいって言ってるらしい『エンジェル ウォーズ』に近しいか?

春と終末が来る『KAPPEI カッペイ』☆+ 2024年第161作目


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世界の終末に備えて、幼い頃から女性を遠ざけ殺人拳を鍛錬してきた少年たち。しかし、予言の1999年7の月から22年が経過し、師範の「解散」宣言により野に放たれる

スギちゃんでも、ケンシロウでも、シュワちゃんでもないし、週末でもないぞ。四十五の夜のスト2。遅咲きの初恋

逆デウス・エクス・マキナな結末に苦笑

ま、はじめからB級と思って観たのだが…もしや、C級?極度の不条理な馬鹿馬鹿しさを許容できる人か、潰したいほど暇を持て余してる人には勧められるかな

エンドロールで原作マンガのラッシュが流れるのだが、まさかのシュールギャグマンガを実写化したんか?

公開当時に劇場に観に行ってたら、腹を抱えずに、頭を抱えていたかもしれない