秘密結社鷹の爪の垢団

TOHOシネマズをホームグラウンドに映画を年に100本以上観まくります。

文学を巡る愛憎『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』☆☆ 2025年第128作目


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世界的ベストセラーのミステリー小説の最終巻の発売を控え、出版社社長は原稿を厳重に保管し、世界各国の言語の翻訳者9人を、シェルターになった図書室に缶詰めにさせて、小出しに各国語の翻訳版を書かせる

しかし、極秘のはずの最新刊の冒頭のページがネットに流出し、続きを公開されたくなければ、金を払えという要求メールが社長に届く

翻訳者の中に流出させた犯人が紛れ込んでいると睨んだ社長は、何とか犯人を見つけようとするが、自殺したり、社長の焦りで銃で撃たれる翻訳者が出てくる

世界的に独占契約を取ったというが、実は原作者を事故に見せかけて殺して、原稿を秘匿したのは社長だった

どうやって流出したのか?一連の事件の後の囮の事情聴取の中で、明らかにされる

元々はフランス語の映画なのだけど、翻訳者が各国語なので、クライマックスにはいろんな言語が飛び交う

ミステリーなので、種明かしはあるのだけど、その構造も多重な入れ子になっていて唸らされる。実際のところ、ミステリー作家は、事件を仕掛けられるものなのだろうか