町に移動映画館が来て、公民館で『フランケンシュタインの怪物』を恐る恐る観る子どもたち
「どうして怪物は女の子を殺したの?」「どうして怪物は殺されたの?」と、しつこく聞くアナに、姉のイサベルは「映画だから中身は嘘」「彼は町外れの井戸のある小屋に住んでる精霊」と答える
アナは何度も小屋に赴き、ある日、逃亡者らしき男と出会う。姉の言ってた精霊かもと何度か会う。ある夜、男は射殺され、彼はアナが与えた父の上着を着ていてポケットには父の懐中時計
警察から返された懐中時計を観て様子を変えたアナを見て訝しんだ父は、小屋に向かうアナを追うが、アナは走り去り行方をくらます
独り森の中の池の縁に佇むアナの傍らに、あの映画で見た怪物が現れる
翌朝、荒れ地で倒れてる所を発見されるアナは、寝込んで口をきかなくなる
夜更けに目覚めるアナ。外で犬の吠える声。遠くから汽車の汽笛。イサベルの言う通り、目を閉じて自分の名前を唱えようとするアナ。聖霊は何処か遠くへ行ってしまったのだろうか
歳の差は少ないとはいえ、フィクションで遊べる姉イサベルと、寓話をまともに信じる妹アナ。子どもの頃のイマジナリーな感覚を少し呼び寄せる映画だった
原題は『蜂の巣の精霊』の意