秘密結社鷹の爪の垢団

TOHOシネマズをホームグラウンドに映画を年に100本以上観まくります。

母譲りの心臓『ウェイク』☆☆ 2024年第197作目


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若い実業家のクレイは心臓に病を抱えており、心臓移植の希望リストに登録しているが、珍しい血液型のため、なかなか適合者が見つからない

厳格な母の元を離れ、恋人サムと結婚し、遂に病院からドナーの連絡が来る

だが、何故か麻酔が上手く効かず、開胸手術が続く。痛みを恋人との思い出で紛らそうとしていると、どうやら、医療過誤に見せかけて、彼を殺そうとしていることに気付く。幽体離脱したかのように、意識体として覚醒したクレイは、関係者を探るが…どうやら、妻と執刀医が仕組んだ罠。計画通り失敗した手術

珍しい血液型の心臓。母は推理の上で、信頼した医師に連絡し、自死し、自分の心臓をドナーとして、息子に捧げる

意識の中で邂逅する母と息子。フラッシュバックする父の死の真相

んん…見ようによってはマザコンな気もしないでもないが…恋が盲目かは知らんが、それでまんまと婚約者に嵌められそうになってるわけで。なんか医療ミステリーというよりは、クライムサスペンスだな。誰が主役なん?最初と最後を締めるのは犯人グループの一人の執刀医なんだけど

怪獣映画ではなかったか『シン・ゴジラ:オルソ』☆☆ 2024年第196作目


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オルソ…Orthochromatic。赤が黒めになる感度を持つモノクロフィルムのことらしい

モノクロになって、情報が減った?或いは、ノイズが減った?

スーツな政治家が多いから、モノクロだと全員、喪服に見える

改めて、火の七日間の巨神兵かいな…ゴジラ。でも、放射熱線や背びれからのビーム出すシーンはカラー版のが良かったかな

ソロリソロリ。狂言師の野村萬斎さんがモーションキャプチャーアクターになってるから、摺足よな

BGMもあって、改めてエヴァよな

モノクロ化によって、会話劇の要素が強調されるな

災難にもパニックにならず、礼儀正しく並ぶ日本人

公開当時も、東日本大震災の隠喩とは言われていたが、ゴジラは怪獣でなく、災難なのだ。作中では一度も「怪獣」とは呼称されていない。日本は一度、滅茶苦茶にならないと復興出来ないのか?抑止力としてのゴジラ

改めて観て、これ、やっぱ、金と人を掛けた、庵野秀明さんのファンムービーだわ…と思った

 

内緒の話『ひみつのなっちゃん。』☆☆ 2024年第195作目


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ある夜、なっちゃんが死んだ。なっちゃんの店で働いていたモリリンは、オネエ仲間のバージンとズブ子を呼び出すが、意外と秘密主義だったなっちゃんのことを、3人は何も知らない

何とか自宅アパートを突き止め、親族になっちゃんがオネエである痕跡を隠匿しようとバタバタしてるところに、なっちゃんの母親が訪ねてきて、実家のある郡上八幡の葬式への参列を誘われる

赤いレンタカーを借りて400キロ。途中、トラック運転手に惚れられたり、スーパーのイケメン店員に絆されたり、旅館がいっぱいで野宿していて、熊猟師に撃たれかけたり、素性を隠すつもりだったのに、テレビタレントもしているズブ子が顔バレしてダンスショーを披露したり

そして、黒の喪服でシックに身を包み、なっちゃんの実家へ、フツーのオジサンとして、お葬式に臨む

ホンモノのオネエの名古屋のアンジェリカさんがゲスト出演してる。主役3人がなよっとしていて、マッチョが好きなのはステレオタイプというか、分かりやすいというか。身内にカミングアウトせずに墓場まで持って行く人もいる業界。棺桶の中のなっちゃんは、何を内緒にしてたのか?

ガシャンとな『ゴーストバスターズ フローズン・サマー』☆☆ 2024年194作目


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ゴースト退治はするけれど、周辺被害が酷すぎて、市長から目の敵にされるゴーストバスターズ。未成年の少女を働かせてけしからんと言われ、フィービーはチームから外される

ナディームが売り払った、祖母の遺品の、古代文字が書かれた球体は、全てを凍らせる力を持つガラッカが封印されており、彼の家系はファイヤーマスターとして封印を護ってきたことを彼は知らない

火事で死んだという幽霊の少女メロディーと知り合ったフィービーは、2分間だけ幽霊になって話そうと、研究所にある物とゴーストを分離する装置に自ら入り幽体離脱する。しかし、ガラッカにコントロールを奪われ、彼女の知性で封印が解かれてしまう

初期メンバーの大ベテラン達も集まり、臨戦態勢のバスターズだが、プロトンビームも凍らせるガラッカに刃が立たない

思い直したメロディーの擦ったマッチの火を、ファイアーマスターのナディームが放つ。パーツを真鍮メッキして改良したフィービーのプロトンビームが、そこに被せる

ベテラン爺さんが、ガラッカが開けたゴースト保管庫の亀裂を逆利用して、巨大ゴースト捕獲機とすることを思い付く

なんか、こう…デウス・エクス・マキナというか、ご都合主義な大風呂敷の畳み方だな

爺さんズのやったことって、レバー下げただけだものな

エンドロールが流れて、小笑いのエピローグの後に流れる、日本語版主題歌を担当した、新しい学校のリーダーズのMVがイカしてた

レトロモダン『クラメルカガリ』『クラユカバ』 ☆☆ 2024年第192/193作目

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『クラメルカガリ』

地下に「虫食い」と呼ばれる空洞があり、その崩落から鉱脈が見つかり、泰平工業の箱庭として発展した町

人工の坑道も掘り巡らされているが、未だ未確認の虫食いもあり、日々地下の繋がりが変わっている

地下道の地図を作るツムギを職業とするカガリとユウヤ。作った地図を貸本屋に売って稼いでいたが、ユウヤは地下でなく日の当たる場所に行くことを望んでいた

地下に縄張りを持つムヂナと呼ばれる集団や、地上で羽振りのいい狛犬温泉の集団の覇権争い、嘗ての戦争兵器、6足思考戦車アブラムシが猛威を振るう。この騒ぎはユウヤの地図が悪者の手に渡ったことが原因だった

町の廃工場の変わり者のクチナワ博士は、戦争の経験を憂い、自動ネズミ捕り戦車ガマガエルを投入し鎮圧に当たる

約束の地図代も手に入らず、カガリに付いてきても貰えず落ち込む彼に、カガリはユウヤの書く地図好きだよと告げる

クチナワ博士の声は先日亡くなった寺田農さんが担当している

 

『クラユカバ』

扇町で父の仕事を継いで探偵業を営む壮太郎。捜索を依頼された飼鳥を見つけたが、依頼主が失踪して、報酬が入らず。仲間の情報屋のサキにも情報代を払えずにいた

この街では何年にも渡り行方不明者が出ており、街の下に巡らされている地下鉄の廃線や支線に潜んで暮らすムヂナについて調査する依頼を受ける。行方不明者の写真の中には、鳥の飼い主もいた

クラガリが苦手な壮太郎はサキに下調べを依頼するが、彼女は戻らず、地下の覆面団から身代金要求の手紙が届く

悪者を薙ぎ払う「鬼の四六三」と呼ばれる装甲列車の列車長タンネとその部下たちの協力を受けつつ地下を進むうちに、忘れていた父との別れの記憶を思い出す

 

両作品とも直接の交差はない(狂言語りのようなキャラは共に出てくる)が、同じ世界線のようだ。文明開化期のようなレトロモダン。チャラン・ポ・ランタンさんや、オーイシマサヨシの主題歌もレトロ調で味がある

 

 

世界を転覆させる兵器『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』☆☆ 2024年191作目


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そうよな。ゴールデンウィークの頃が函館は、桜が見頃よな。昔、五稜郭タワー昇った時のことを思い出した。なお、タワーは五稜郭の堀の中ではない

序盤から平次くんが締めてくれます。実はキッド回というより、平次回の本作

キッドと工藤新一の顔と声はどうして似ているのか?

財閥の所蔵する謎のある刀。それを狙う怪盗キッドと、日系アメリカ人の軍需産業

神社に伝えられた、隅に赤い星印のある絵、土方歳三が献上されたが辞退したという、星形の柄の刀、星形の堀で囲まれた五稜郭

ビッグジュエリーはないのに、キッドが絡んでくる訳は?

安定の出来のコナンくん。今回は蘭ねえちゃんは比較的安全。オチも安定の着地。最後に、キッドと新一が、似ていることの伏線回収のような、伏線張り直しのような。ティザーと言うには薄すぎる次回作へのフリで幕

かねてから、コナン君は、いつ観ても間違いないから劇場には行かないと公言する私が観たのは、6ポイント無料権を手にしたからだ