遺伝子操作に失敗したウイルスが蔓延し、食用の植物や動物が育たなくなった世界。富裕層は城塞都市シタデルの中で限られた資源を独占して生活していた
一般人はシタデルから高価に払い出される種で農耕をしていたが、遺伝子操作により、収穫できるのは一度だけであった
合成生物学を独学で身につけた少女・ヴェスパーは、その種の封印を解き、その技術でシタデルに登用されることを目指していた
かつて軍隊で負傷し寝たきりになった父と同居する彼女は、父と意思の疎通ができる小型ドローンと常に行動を共にしていた
森にシタデルのグライダーが墜落し、機体から放り出されたカメリアを助け、彼女のDNAの中に、種の封印を解くコードが隠されていることを知る
辺りを仕切る伯父や、シタデルの追手が二人に迫る
ポストアポカリプスというか、『ナウシカ』をよりダークSFファンタジーにした感じというか。味のある深みの作品だった
Vesper 黄昏、宵の明星の意味らしい