秘密結社鷹の爪の垢団

TOHOシネマズをホームグラウンドに映画を年に100本以上観まくります。

生き方を選ぶ権利『未来を花束にして』☆☆+ 2024年第230作目


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クリーニング工場で働くモードは、母が工場で働いている時に生まれた。ロンドンでは女性参政権を求めるデモが頻繁に起こっていた

同僚が公聴会で証言するのを傍聴しに行く。同僚が負傷し証言を代読するつもりが、自身のことを聞かれ身の上を話す。母は自分が4歳の時に工場の熱湯で火傷を追い他界。自分は幼い時から工場で働き24歳で正社員で現場責任者。けれど、洗濯女は火傷や潰瘍、喘息で短命だと話す

要望は否決され、彼女たちは政治犯として逮捕されて1週間投獄される。活動のリーダーのパンクハースト夫人の演説に心酔し、意を強くするが、夫に縁を切られ、息子から引き離され、周囲の目は冷たく、仕事は解雇される

法を守れと男たちは言うが、法には女の権利はない。破壊や爆破、過激になる活動。彼女たちは、英国王も観戦するダービーで、投獄された夫人の恩赦を直訴することを企む。同志のエミリーが、競馬場のトラックに侵入し、国王の所有する競走馬の前に立ち塞がり、命を散らす。作品は数千人が参列する盛大なエミリーの葬式で幕を閉じる

時代的には第一次大戦の直前になるか。英国で女性参政権が認められるのは、この事件の少し後である。この事件の影響があったのか?彼女は殉教者になる意志があったのか?は定かではない

原題の"SUFFRAGETTE"とは女性活動家のことである

男性にしか権利のない法律の下、合法的に女性が虐げられていたのは、歴史的な事実である。現代の私は、なんと、のほほんと平和ボケして人生をやり過ごしているではないかと思うと共に、私は理想のために身を投げ打つこともないだろうなと思う

キャリー・マリガンさんや、メリル・ストリープさんは好きな女優である