秘密結社鷹の爪の垢団

TOHOシネマズをホームグラウンドに映画を年に100本以上観まくります。

獅子身中の虫『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』☆☆+ 2024年第338作目


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デュポン社の顧問弁護士事務所のパートナーに昇進したロブ。祖母と同郷の農家のテナントから、デュポン社の工場排水による水や土地の汚染を訴えられるが、自分は会社側を護る立場

しかし、テナントの農場で病気で狂う牛や、工場の排煙を見て、居ても立ってもいられず、訴訟に協力する

デュポン社に顔の利くロブは、問題がないなら開示しても構わないはずだと迫り、開示された資料にはPFOA(有機フッ素化合物)の表記があった。テフロン加工の材料であり、そのまま摂取するのは有害な物質であった

家庭や自らの命を絶たれる脅威を感じながら渡り合うロブ。裁判は長引き、検証に年月が掛かり、原告の中には無くなる人や、住民に責められる

国によっては禁止されているテフロン加工。日本ではPFOAフリーと表記して今でも売られている。半世紀以上、現代でも尾を引いている問題である

いつにも増して、アメリカは訴訟と宗教と家族の国なのだなと強く感じさせた

『ハルク』等で有名なマーク・ラファロさんが粘り強い弁護士ロブを、彼を支える元弁護士の主婦のサラをアン・ハサウェイさんが演じている