秘密結社鷹の爪の垢団

TOHOシネマズをホームグラウンドに映画を年に100本以上観まくります。

会ったことがある気がします『彼方のうた』☆☆ 2024年第27作目


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春は道を尋ねるふりをして、浮かない顔で座っている小雪に話しかける。「私、方向音痴なんで」目当ての店は休店日で、「美味しいお店は、また今度ね」と小雪の家でオムレツを振る舞われる。たぶん、その店は初見ではなく、馴染みの店

春に尾行されていることに気付いた剛は、春に声を掛け、昼からビールを交わしながら「失礼ですが、前にお会いしたことありましたっけ?」失礼なのはストーカー紛いの春なんだが…「中学生の時に、ホームで」

彼女の聴くテープには、川の音と母の鼻唄か?小雪のバイクに二人乗りして長野県上田市へ、母の面影を追う

「もう一度、小雪さんのオムレツが食べたくて」また自宅でオムレツを作ってもらい、別れ際の玄関で、小雪は春をハグして囁く「だめだよ」

おそらく、中学生の頃に母親を亡くし、駅で後追いしそうなところを、小雪や剛に救われて、世話になった二人を見守るつもりでいたのだろう

スタンダードサイズの画角と、環境音、間合いの長いワンカット。時折り、ピーンと鳴るピアノの鍵盤音。それが、明るく人当たりの良さそうな春の内面というか郷愁、物悲しさを際立ててる気がした

彼方は彼岸。此方は現実

川辺、プラットフォーム

私を私たらしめる存在は他人