憑き物『命みじかし、恋せよ乙女』☆☆ 2019年第234作目

家族と疎遠になり酒に溺れるドイツの青年カールのところに、亡くなった父と東京で2週間暮らしたことがあるという日本人女性のユウが訪ねてくる。
ユウに心の安らぎを感じていたカールだが、突然ユウがいなくなってしまう。泥酔し森に倒れた彼は自発呼吸が停止。親族の同意のもと生命維持装置が外されようとした時に息をふき返すが、凍傷でチンコを失っていた。
そしてユウが育ったという茅ヶ崎を訪ね、そこの旅館でユウの祖母と出逢う。
「あんた生きてるんだから幸せにならなくちゃ駄目ね」

そして祭りの日、婆ちゃんからユウの身の上話を聞き、翌朝、海岸で海の中に立つユウを見つける。
「もう少し…死ぬまで生きてみるよ」
樹木希林さんの海外作品デビューにして遺作。原題はドイツ語で"Kirschblüten & Dämonen"(桜と魔物)

次の週末公開の気になる映画 2019年8月第4週目

『二ノ国』
『劇場版おっさんずラブ LOVE or DEAD』

体と心が踊り出す『ダンスウィズミー』☆☆ 2019年第233作目

一流企業の真面目なOLの静香さんは、小学生の時、学芸会のミュージカルで歌えなかったことがトラウマになっていた。姪っ子に付き合って遊園地に行った時、インチキ臭い催眠術師が、ミュージカルが上手くなりたい姪っ子に掛けた催眠術に自分がかかってしまい、音楽が鳴ると歌って踊りだしてしまう。催眠を解いて貰うために彼の興業先を追いかける羽目に…80年代なヒット歌謡が懐かしいミュージカルロードムービー。思わず笑みが漏れてしまう。
ムロツヨシさんあんまり悪ふざけしてないし。序盤、主演の三吉彩花さんがフレアスカートで華麗なターンしてパンチラ。相棒のやしろ優さんも愉快。

隙間の向こうへ『スキマスキ』☆☆ 2019年第232作目

大学の夜間2部で建築学を学ぶヘイサクは、隙間があるとその向こうが気になって仕方がない隙間フェチ。隣家の窓のカーテンの向こうの無防備な女の子が気になってしまって覗きが習慣になってしまっている。その女の子は同じ大学の昼間の1部で犯罪心理学を学ぶ文緒で、彼女もまた、カーテンの隙間から部屋の窓全開なヘイサクを、始めはレポートの素材にと盗撮を続けていた。そんな二人が改めて出会い、付き合い、裸で向き合い、成長するセクシーラブコメディ？ってエロいだけ？町田啓太くんより佐々木心音さんの寝姿の方が男っぽく見えるのは気のせい？

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The Circle of Life『ライオン・キング』☆☆+ 2019年第231作目

広告では「超実写」なんて煽りコピーが付いてるし、リアル過ぎて「不気味の谷」がなんて批評も見かけるが、現実のサバンナは見たことないし、言葉を話す動物は現実にはいないのだから、ここは、緻密なCGによるアニメとして観るのが正着。
観る前に、アニメやステージがベースな場面レイアウトやカメラワークだったら3D要らんのに…と思ってたのは杞憂で、CGだからこそのダイナミックな画面作り。それに歌と劇伴曲が身体に響いてきて、IMAX3Dで観たの正解だった。
ミュージカル仕立てなのに支えられた感はあるけど、素晴らしい大スケールの作品になってた。没入して堪能した。

命を張った破天荒『レスラー』☆☆+ 2019年230作目

ミッキー・ロークと聞くと、どうしてもプロボクシングでの猫パンチの印象が強いのだけど…この作品でいろんな映画賞で主演男優賞を受賞している。
かつてのメインイベンターだったベテランレスラーも週末のドサ回りとスーパーのバイトで暮らしている。そんな彼を心臓発作が襲い、引退の陰がチラつく。贔屓のストリッパーに癒しを求めたり、疎遠だった娘との関係を修復しようとするが上手く行かず。バイトも客とのトラブルで辞めてしまう。そしてかつてのライバルとの再戦に臨み、心臓に爆弾を抱えたまま、必殺技を繰り出すために彼は翔ぶ。

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息苦しい『羊の木』☆☆+ 2019年第229作目

地域活性化のための公共事業として魚深市が受け入れた住人は仮釈放の殺人犯たち。
出だしから、地方都市の閉塞感的な雰囲気が重たい。
そんな町で殺人が疑われる事件が起こる。
松田龍平くんや北村一輝さん、市川実日子さんは癖のあるキャラ似合うよね。
錦戸亮くんのいい人気取りのいやらしさもよい。
クライマックスの岬のシーンは震えた。
シュールな作りだなぁと思ったら、山上たつひこ原案・いがらしみきお作画のマンガ原作なのね。

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