秘密結社鷹の爪の垢団

TOHOシネマズをホームグラウンドに映画を年に100本以上観まくります。

そこに愛はあるんか?『ANORA アノーラ』☆☆ 2025年第84作目


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ストリップダンサーのロシア系アメリカ人のアノーラは、アニーを通り名にして仕事をしていた。客にロシアの大富豪の御曹司ヴァーニャことイヴァンがいて、ロシア語の分かる嬢と指定され気に入られ、彼の邸宅に招かれ、1万5千ドルで専属になって欲しいと頼まれ、契約彼女になる

入れ込んだヴァーニャはロシアに戻るのが嫌なこともあり、ラスベガスでアニーにプロポーズ。玉の輿かと思ったら、とんだヘタレ放蕩息子で、祖国の母親にも、息子が娼婦と結婚したらしいと噂が届き、お目付け役の神父と用心棒と手下の3人の大の男が邸宅にやってきて乱闘になり、ヴァーニャは逃亡。アニーは拘束

大富豪に雇われている3人は、穏便に済まそうと真面目に仕事をしてるだけなのだが、強引に結婚の無効化を裁判所に申し立てるつもりだという。申し立てには妻のアニーも立ち会わなければならない

そんなこんなでアニーと3人の男は、ヴァーニャの立ち寄りそうな店を夜通し探し回ることに。アニーの元の職場の同僚からメール。彼が泥酔して来店していると…

ヴァーニャの両親もプライベートジェットでアメリカにやってきて、更に一悶着

のっけから半裸のダンサーたちの胸や尻だらけで、前半はセックスとクスリと豪遊ばかり、そこから邸宅でのシットコムか?と思いきや、奇妙なロードムービーになり、ファミリードラマか?ロマンスか?違うか。不思議な余韻の残る作品だった。ある意味、全編、豪奢で下世話な話。魔法の解けたシンデレラ。ガラスの靴は落ちてない。残ったのは仮初めの4カラットの結婚指輪