
同じ島で育った秋・諒・優太の3人は、小学生の時、秋が見つけたハリネズミのような不思議な生き物"ふれる"の能力で、触れるだけで互いの気持ちが伝わるようになり、小中高と親友として過ごし、東京に出て一軒家を借りてシェアハウスにする
喋るのが苦手な秋はバーテンダーのバイト、諒は不動産屋の営業、優太は服飾専門学校と、それぞれの道を進んでいたが、家に帰れば気持ちが通じ合えたと思っていた
ひったくりから鞄を取り返したのをきっかけに、樹里と奈南の二人がストーカー対策にと押し掛けてきて5人の生活が始まり
秋と諒の企画したサプライズパーティーを境に気持ちがすれ違い始める
親戚の結婚式に参列に来たという小学校の時の恩師が、卒論で書いたというふれるの伝説。ふれるの能力に頼った町を襲った悲劇とは?
3人がすれ違い、ふれるの裏の能力が明らかになり、イメージの世界でようやく3人分かり合えたかと思ったら、街中にふれるの糸が溢れ大騒動になる
ヤマアラシのジレンマの裏返しみたいなことなのかな?ストーカーの件は予想通りだったがな。幼年期の終わりというか、イマジナリーというか。しょうもない色恋にもならないし、成功譚にもならないのがいいな。ふれるのデトックスによるカタルシス?
ファンタジーとしてもビルドゥングスロマンとしても綺麗な着地だった