人付き合いの苦手な真奈は、大学入学のサークル勧誘の人混みの中で、人当たりがよく美人なすみれと知り合い、しばらく同居することになる
一人旅に出たまま、帰らぬ人となるすみれ。それはあの東北の津波の日
周囲の人々が、すみれは亡くなったものとするのを受け入れ切れず「形見」として、すみれの愛用していたビデオカメラを手にした真奈。そこに映るすみれの見た世界
「親友が、まだ、帰ってこないんです」
出会った時のことを振り返りつつ、彼女がもう帰ってこないことを受け入れようとする
別れ際、バスに乗る時のすみれの言葉
「自分で思ってるより、あなたは強いよ」
これは服喪の物語であった