哲学者で政治思想家の教授ハンナ・アーレントはオピニオン誌ニューヨーカーの特派員として、ナチ高官アイヒマンの裁判を取材。冷酷非道と言われた彼が、法律と命令に従順な凡人であったと論じる。抑留経験のあるユダヤ系の彼女の論文であったが、他のユダヤ系の人々の感情的な拒絶反応を受ける。
ディベートは議論だからと喧嘩腰で口角泡飛ばす人々が、情熱的だったり感情的だったり。冷静で論理的な物言いが、冷酷で傲慢な印象を与えたり。人が正義を失うのは思考停止し人間であることを止めた「凡庸な悪」にあると彼女は説く。考え抜くことこそが人間を強くし、破滅を回避すると。
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